三菱電機は、熊本県菊池市の敷水工場において、新しい8インチ炭化ケイ素(SiC)製造施設を完成させ、パワー半導体戦略における重要な節目を迎えました。建屋は10月初旬に竣工し、設備搬入後の11月に稼働開始する予定です。
この新施設は、SiCウエハの大型化を推進するための重要な一歩であり、生産効率の向上と高性能パワー半導体の増大する需要に対応するための鍵となります。同社は2026年にサンプル出荷を目指し、本格的な量産を2027年頃から開始する計画です。
三菱電機は既に熊本、広島、兵庫で3か所のフロントエンドのパワー素子施設を運営していますが、敷水工場の新棟は大型SiC生産に特化した4番目の拠点となります。
電気自動車(EV)市場の成長鈍化による一時的な設備投資抑制がある一方で、この新SiC施設の立ち上げは当初計画どおり進められている点は注目に値します。これは、三菱電機がSiCパワー素子技術の強化とグローバル市場での地位確立に向けて確固たるコミットメントを持っていることを示しています。