半導体シリコンウェーハ市場の世界的リーダーであるSUMCOは、生産拡大計画における重要な戦略転換を発表しました。シリコンウェーハ需要の低迷が続き、国際競争が激化する中、同社は吉野ヶ里に新設予定だった300ミリメートルウェーハ製造工場の建設を延期することを決定しました。その代わりに、SUMCOは伊万里、九ラギ、米沢の既存生産拠点の能力強化へ設備投資の重点を移します。
この戦略的な方針転換は、不安定な市場における業務効率の向上の必要性に基づいています。投資は結晶成長工程と加工工程の強化に重点が置かれます。具体的には、伊万里工場は2031年3月までに月間94,000枚の加工能力に達する見込みです。九ラギ工場は2030年11月までに結晶成長能力58,000枚、2031年3月までに加工能力125,000枚を目指します。一方、米沢工場は2028年1月までに結晶成長能力58,000枚の達成が予定されています。
なお、これらの事業に対する政府補助金は、当初の750億円から約193億円へ大幅に減額される見込みです。この決定は、半導体業界全体の潮流を反映しており、メーカー各社は、高性能コンピューティングおよびメモリチップの在庫調整局面における財務リスクを抑えるため、"ブラウンフィールド"による既存資産の最適化を、"グリーンフィールド"による拡張よりも優先しています。